日記「芦」

純粋数学ほど役に立たぬものはあるまい。 - 『数学者の言葉では』(藤原正彦著) My named is Peter.P 2010/09/24(Fri.)
 目覚まし時計が鳴るよりもおよそ一時間早く起きる。布団の中で目が覚めて
から、さて起きようか、むしろ起きなければいけないのか、について随分と考え込
む。毎日考えているのだからいい加減結論を出せばよいのに。考える時間は十分に
もわたるように感じるが、なにせ起きて直ぐなので時間に関する感覚は鈍い。実際
は十秒とかそこらかもしれない。

布団から出ると夏だろうが冬だろうが、寒い。とにかく洗面台まで向かってうがい
をして歯を磨く。とにかく口の中が気持ち悪くて目が覚めたようなものなのだから
。冷たい水を口に含んでから、口の中に入れいていた卵黄を水と共に吐き出す。あ
と一回口を漱いで歯を磨く。歯磨き粉の量は出来るだけ少なく。

二度寝はとても気持ちが良く、たぶん布団の中で水銀が固体から液体になって広が
るのに似ている。次に目が覚めるのは目覚まし時計の鳴る一時間後である。

朝食。まず食パンを2枚、トースターで焼いておく。薄いのが好きなのでいつも一
斤六枚切りのを買う。八枚切りの方が好きなのだが近くのスーパーに売ってないの
で仕方が無い。冷凍のベーコンをフライパンの上で弱火で蒸すようにして解凍して
から、焼き始める。出てくる油は何だか体に悪いように思えるので出来るだけその
まま流しに捨てて、サラダ油を多めに敷いて卵を焼く。手際がよければほとんど丁
度パンが焼ける。パンはいつも焦げる一歩手前まで焼く。その焼いたパン2枚にベ
ーコンと卵を挟んでできあがり。余りにも簡単な料理を見て、自分で卵の形が悪い
とか文句をつけながら、フラインパンを洗っておく。

人を喜ばせるのは難しい。全員、というのは諦めなければいけない。皆が好き、と
いうのは難しいから。嘘も付かなければいけない。嘘を付いてはいけない時も見極
めなければいけない。超能力の実験番組も所詮娯楽番組の一なのだと知って落ち込
んだ帰り道に映画に誘われた。観たい映画もその時なかったし、そもそもそんな気
分じゃなかったのでまるで楽しくなかったが。帰り道に随分といい話をしてくれた。
道徳の授業では言わず、倫理の授業で言うようなことを人間同士の会話で本当に言
う人がこの世にいることに歓心した。駅に着くまでの十分が先程の二時間余りより
もずっと楽しくて、それがもっと続くことを願った。

頑張ってもいないのに、「よく頑張った」と言われた。こいつの目は節穴だったの
か、と莫迦にする気持ち。自分は本当に、謙虚の意味でなくてそんな大した人間で
無いのに、と自分を責める気持ち。二つが同時にやってきて随分と恥ずかしくなっ
た。そういうわけで記念品を頂いた。透明の素材の台である。真ん中に時計が埋め
込んでいて、ペン立てにもなっていて、お粗末な地球を模した置物がある。説明の
紙にクリスタル製とあり、水晶に近い透明感云々と自画自賛してあった。なるほど
クリスタルとは水晶のことだけども、それに近いから「クリスタル・ガラス」と呼
ぶようになった、ということだけらしい。wikipediaが教えてくれた。

初めて紅茶を自分で淹れてみた。昔から紅茶にミルクを入れるのだけは嫌いだった。
お茶に乳製品は会わない気がするから。今回もそれだけは守った。自分で砂糖を入
れると、これはお菓子作りにもいえるが、出来合い品には随分の量の砂糖や塩が使
われていることに驚く。スプーン一杯や二杯を入れたくらいでは、ペットボトルの
紅茶の甘さにはまるでならない。それどころか、どうもおかしい。紅茶が紅茶であ
るゆえんはほのかな葉っぱの匂いと着色ではないだろうか。つまり目をつぶり、匂
いをかがないように飲んだら、これはお湯だ。

ついでにもう一つ。
コーヒー。よくコーヒーの飲みすぎによるカフェイン中毒を聞く。中毒になるとイ
ライラなどの症状が見られて、カフェインを摂取すると一時的に解消される。さて、
目が覚めるのにも効く、とも言われるが、よくそういう時には緑茶の方がカフェイ
ンがあるんだ、と自慢げに言われる。しかしカフェイン中毒の話となると緑茶には
言及されない不思議。どうも緑茶の中のテアニンがカフェインの覚醒作用を抑える
為中毒にはなりにくいそうだ。ともすると目が覚めるという効果も無いことになる。
嘘つきめ。

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