日記「芦」

「死んだ奴が負けだ。決着はそれしかねえんだ」-ドサ健(麻雀放浪気(一) 阿佐田哲也著)
彼等は死と隣りあわせで誰よりも生に執着している。そのように見えて仕方がない。 小説の練習 2010/8/23(Mon.)
突然思い出した。今日は彼女の誕生日であったのだ。
しかし、今日はサプライズで彼女の誕生日を祝うという計画を
立ててここまで来たのだから心の中はそのことで一杯であって
もおかしくないはずなのに、少しでも忘れていたことに恥じた。
と、エレベーターが開かない。ランプは今居る八階を表示して
いたのだが、ドアが開かない。八階。なぜだか突然、最悪の
ストーリーを頭の中に思いついた。
「閉じ込めれた」
私は一緒に歩いていた友人に対して、独り言を言うようかのよ
うに、その叫んだ。
近くのドア、それは大きなホールに繋がるものであったが、そ
れさえも開かないような気がして、ドアノブを捻って、あ、開
かない、と手が震えていた。何度かやってると、なんてことは
なくするりと開いた。いつかそれは鍵が閉められるのではない
かと想いドアを開け放ち保つように何か挟んでおくことにした。
手ごろにものが近くになく、結局、清掃員が忘れていったので
はないだろうか、布巾を挟んでホールに入った。その時、間違
えても、そのドアを完全に閉めないよう、友人に注意しておい
た。

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それにしても我が旧き、最近めっぽう連絡を取り合っていない友人の
TwitterのIDが知りたい。

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