日記「芦」

あなたは褒めることにもエネルギーを使ってください。 -『短編小説より愛をこめて(阿刀田高・著)』より いのちの満ち干き - 数学 2010/09/06(Mon.)
 新潮文庫「カオス 新しい科学をつくる」ジェイムズ・グリック著
における第三章『いのちの満干』をおおいに参考にした。

餌が一定量ある池に虫を数匹、放つ。
この虫の個体数を定量的に求めたい、こういう話である。

まず、微分方程式ではない、ということ。
なぜなら虫の繁殖時期は群で決まっているから。つまり人間のよう
に世代がごちゃ混ぜじゃない。だから世代ごとの個体数だけを見れ
ば問題はない。つまり微分方程式を簡略した差分方程式を用いればよい。
(或いは数列の漸化式、と考えてもよいだろう)
x next = rx(1-x)
xが個体数(0<x<1の実数)であり、それで計算される右辺の値は
x next(次世代のx)と等しい、というモデルである。
この式ができるまでの小話もあるんだけど割愛

んでrに対して100世代目くらいのxはどうなるか。
何か定常状態に陥るか。
0世代目を0.4とし、150~200世代目のxをプロットするjavascriptを
書いてみた。canvasであるのでブラウザによっては、特にIEでは動か
ないかも。
グラフは、「右向き軸がr(0<r<5)。上向き軸がx(0<x<1)」

一つのrに対して50世代分のxをプロットするわけだが
定常状態になればそれはただ一点であろう。
ただ二つの点ならば、その二つの点を行ったり来たりしてるのだろう。

んで、初めは初期値、つまり0世代での個体数をユーザーが入力でき
るようにしようかと思ったんだけど、初期値が0と1の間なら結果的に
グラフは一緒なんだよね。右の方のザラザラは微妙に違うんだけど、
たぶんもっともっと将来の世代ではやっばり同じになるんだよ

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