日記「芦」

暮らしにくけりゃ、暮らさなきゃいいんだ。(阿佐田哲也著「麻雀放浪記(三)」より) ある日の風景 2011/6/30(Thu.)
毎週水曜日は、変なコマ割をしてしまったせいで
変な時間に暇がある。2時限目の講義が終わると次は、5時限目の講義
まで時間を潰さないといけない。4時間も時間をつぶすとなると、学校の
図書館に篭るなどしても2時間くらいで飽きて、別の所に行きたくなるので、
いっそのこと、少し遠出したほうがいい。
 昨日は吉祥寺まで行って、カフェに入りそこで2時間くらい太宰治の
「帰去来」、「故郷」を読んでいた。「故郷」の一節は、高校の時に
現代国語の試験問題で読んだことがあった。あれは太宰の作品だったのか。
太宰は好きなのに、読んだコトのない作品がまだまだ多くて困る。
 本を読み終えると、急に雨が降り出した。近くのジュンク堂に入った。
小説などは読む気にならない。大抵は数学とか情報科学とか、自分に役に
立つであろう内容の専門書を読む。今日は『ファジィ数学入門』を読んだ。
後半はファジィ理論の応用についてだったので、飛ばし飛ばしだったが、
いや、前半も細かな証明なんかはほとんど読み飛ばしてしまったが、
一息で読んでしまった。数学とは本来、こういうものなんだろう。主観的
真実を他人に伝える為の文学なのだ。詩的でもあった。"だいたい4"と
"だいたい7"の足し算の定義はかくする。掛け算はかく近似をする。すると
期待していた"だいたい28"が得られる。著者は早稲田大学の教授だったと
思う。とても良い本だった。

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